我が家のICT活用

自閉症児は一般的に、手先が器用ではなく、複雑な手順・動きを苦手で、健常児であれば苦にしないことに困難を感じることが多いとされている。我が家の長男も自閉症児の例に倣い、細かな作業は苦手だ。鉛筆やハサミなどはゆっくり使えば、それなりに扱えるようになったのだが、本人は少し苦手意識を感じてい。字を書く・髪を切る・絵を描くなどのことは、学校では真面目に取り組むが家ではやりたがらない。

学習に困難を抱える子に対して、IT技術およびスキルで支援する動きがある。最近、ICT支援という言葉をよく耳にするようになった。

ICT(Information and Communication Technology):情報通信技術

 IT(情報技術)とほぼ同義。日本では、情報処理や通信に関する技術を総合的に指す用語としてITが普及したが、国際的にはICTが広く使われる。

Weblioより引用

国もITツールによる特別支援学級への支援を企図しているようだ。リンクを参考添付する。

https://www.mext.go.jp/content/1422477_1_2_2.pdf

長男は、療育期・小学校1年生の頃は、鏡文字を書いていた。鉛筆の運び方はぎこちなく、本人も辛そうに鉛筆を扱っていた。一方で、リモコンの操作はかなり卓越しており、親が使わないようなボタンや機能を駆使して、1000近くある録画番組の中から好きな録画番組を抽出し好きな場面を探し出していた。

パソコンやタブレットには金を惜しまない

早い段階で決意した。ICTによるセルフ支援をしよう。かなり投資額は嵩んだが、我が家では効果があったとポジティブに捉えている。
我が家での活用事例を紹介する。

□パソコン ・・・アイデアをまとめる、絵を描く、文章をつくる

長男は、『こんなおもちゃがあったらいいのにな』『こんなひみつ道具(ドラえもん)があったらいいのにな』と思ったら、”企画書”を作ることにしている。ペイントとパワーポイントを使って、自分の考えを企画書化してストックし、たまに見て思い出し”うっとり”している。
パソコンに接する機会が得られるので、文字入力のスピードが上がり、パソコンを扱うスキルが伸びている。学校のパソコン授業の時に上達を褒められるので、本人もまんざらではない様子で、得意意識を持ってくれている。

□タブレット(iPad) ・・・調べものをする際に使用

メインユースは動画視聴になっており、視聴時間の制限に悪戦苦闘しているが、知らないことを調べる時にiPadを使う習慣が身に付いている。知らない言葉や見たことのない商品、行ったことのない場所や建物の地図と画像など、疑問を持った時に自分で調べている。長男がいない時にiPadを起動すると、アメリカのマップが表示されていることがある。アナハイムやフロリダの地図を見て、ディズニー関連の調べものをした痕跡が残っていることが多くある。最近では、テレビで気になった音楽をサブスクのAppleMusicで調べ、何度も聴き込んで口ずさんでいる。音楽好きになった、という副産物が得られた。

他にも、ICTには直接該当しないが、任天堂スイッチやハードディスクレコーダー、ビデオカメラなど、デジタルなものに関しては、可能な限り財布を緩めて購入する方針を採っている。デジタルなものであれば、長男は健常児と同じように扱うことができる。出来ることを増やしてくれる印象を持っているので、今後も投資をするだろう。電子機器好きの私にとっては、趣味と実益を兼ねるので有難いが、妻には『自分がほしい』ことを悟られないようにして相談している。

直近では、Chromecastを購入した。長男の視力低下を予防する為に購入したのだが、別の機会に紹介したいと思う。