テレビは敵か、味方か ②

前述のように、長男は特殊なテレビの見方をしている。何度も見るので知識が増えることもあるが、基本はお気に入りの“シーン“を見るのみなので、知識や興味の広がりは限定的だ。ただ、最近は録画したアニメやテレビ番組で登場した料理や野菜を食べてみようと思ってくれる。偏食のある長男に食べられる品目を増やしてくれる。予想外の恩恵だ。
我が家のケース限定だが、テレビの功罪をまとめてみる。

良いこと

知識や語彙が増える。話し言葉やテロップで、知らない言葉を知る機会を得ている
興味が広がる。自閉症特有の狭い興味の幅が広がるきっかけになっている
・一人で時間を潰すことができる。録画した番組は集中してみる必要がないので、程良いリラックスタイムになっているようだ
・番組やアニメの登場人物かする、好ましい行動を真似しようとする
スマホほど熱中しない。熱中してもネットやゲームほど危険が少ない
・リモコンで容易に操作できる。操作で視聴に困ることがない

良くないこと

・テレビから好ましくない言葉を覚えてしまう。バラエティ番組やジャイアンの言い回しを真似したがる。ちょっと汚めの言葉を使いたがる。かつてBPOは単なるクレーマーだと思っていたが、こういう側面があるから問題視するのだろうか
・コマーシャルで見たものに興味を示す。ゲームソフトや旅行、健康器具まで“とりあえず欲しい“と長男は言う。ダメだと言ったら「やっぱりね」と言って納得はする
テレビがずっと付いており、何かしらの番組が流し見されているので、生活にメリハリがない。BGMを流しているのに近い感覚だろう
・他の家族がほとんどテレビを見られない。長男がリビングのテレビを常な独占する。その為、レコーダーが4台、テレビも3台持っている
・視力の低下を懸念

我が家の場合は、テレビのメリットが勝っている。過集中して楽しむデバイスではないので、ストレスを感じずに楽しむことができる。テレビのデメリットを打ち消すロジックは、“スマホよりも害がない“だ。視力の低下や過度な執着は、テレビよりもスマホの方がダメージが大きい。我が家がテレビを禁止制限していない一番の理由は「スマホにハマるより圧倒的にマシ」である。

スマホを触っていなかった未就学の頃は、テレビのデメリットはそれなりにあった。スマホを使うようになってスマホの弊害に直面した時、テレビのデメリットが大きく減りメリットが完全に上回ったように思う。

前回の、テレビが赤ちゃんの発達に悪影響を与える“都市伝説“に話を戻すが、

スマホに子守をさせるぐらいなら、テレビを見せた方がいい

と私は思う。1/1の少ないデータに基づく見解なので、参考にはならないかもしれない。我が家はスマホを使い始めて日が浅いので、いわゆるスマホの弊害がよくわかっていないが、外食や電車で目にするスマホを凝視する幼児の姿を見ると、スマホはデメリットが決して小さくはないデバイスだと感じる。

ネット依存、スマホ依存、ゲーム依存になるぐらいなら、テレビの方がいい。我が家にしか該当しない見解かもしれないが、私はテレビを敵視せず適度に使った方がいいと思っている。

今度は、最近購入したゲーム(任天堂スイッチ。スマホゲームはやっていないので除く)のメリットデメリットを書いてみたいと思う。