ITツールを駆使する自閉症児

前回、長男が番組を視聴する際に、アプリとデバイスを駆使して視聴していることを紹介した。今回はこれを掘り下げて紹介しようと思う。

長男のITリテラシーの高さはなかなかのものだ。自閉症児は新しいものを苦手とするイメージがあったので、とても意外に感じている。長男の使いこなすツールは下記のようなものだ。

動画アプリ

以前からYouTubeは使いこなしていたが、下記の新ツールを駆使して、コンテンツ視聴ライフを充実させている。

  • amazom Prime Video
  • Disney+
  • TVer

驚かされるのは、誰からも説明を受けていないのにこれらのアプリを自在に使いこなしていること。TVerは自分で見つけ出し、私にインストールをせがんだ。これらのアプリについて、私や妻は使い方が良く分かっていない。長男は誰からも習わずに使いこなす。次男よりも上手く使っている。彼はデジタルに強いようだ。見たい番組がアプリ上にないか検索して探し出す。それも、音声検索で。高度な操作方法だ。
動画ではないが、

  • Apple Music

サブスク契約の音楽アプリを駆使して、自分の聴きたい曲を探し出している。星野源の新譜「創造」やファンモンの「あとひとつ」をいつの間にか落としていて驚いた(「あとひとつ」はどこで知ったのだろう)。

デバイス

長らくHDレコーダーを駆使して番組を視聴していたが、最近は録画番組とアプリのコンテンツの中から、その日一番見たいものを巧みに探して使い分けている。親は一切教えていないのに、使いこなせる不思議。

  • iPad
  • amazom Fire TV Stick

Fire TVはボタンの表示もされていない、パッと見て使い方が分かりにくいリモコンなのだが、長男は巧みに使う。HDレコーダーのリモコンのように、15秒の早送り・早戻しを使って見たい場面をチェックする。
コンテンツを探す際は、Alexa(アレクサー)に探させる。ヒマな時は、Alexaにタイマーをセットさせすぐ解除する、動物の英語の名前を質問する、等、Alexaを使って遊ぶ。
音声検索に関しては、iPadにおいてもSiriを使いこなしている。ちなみに私は一度も使ったことがない。Siriに動画を探させる、ディズニーランドの地図を表示させる、等、未来人のアソビに興じている。



自閉症児の苦手なことを補う為、デジタルツールを駆使して支援しようという活動がある。例えば、字を書くことが苦手な子に、iPadなどのデバイスを使って板書の書き写しに要する手間を削減する、等がそれにあたる。長男は大人からの指南なしにデジタルツールを自分から使い始め、習熟度を上げている。

親が一番嬉しく思っているのは、自分から変化を受け入れて新しいことに挑戦していることだ。意固地にこだわるのではなく、便利なものや面白いものに挑戦する。これからもこの姿勢を失わず、好奇心と挑戦心を持ち続けて欲しい。