自閉症児のコロナ対応

コロナで学校生活は目まぐるしく変わった。学校が休みになった、時間割が変わった、クラスのレイアウトが変わった、手洗いなどルールが変わった、水泳の授業がない、等。
家庭生活においても変化があった。週末のお出掛けがなくなった、旅行に行けなくなった、外食に行かない、友達の家へ遊びに行けない、など、主に子どもたちにとって楽しいイベントが出来なくなる、という悪い変化があった。

コロナ特有で且つ今までになかったものとしては、この2つが大きい。
いつもマスクをつけなければいけない
パパママが家で仕事をしている
これはとても大きな変化だ。

自閉症は急な変化に強いストレスを感じる。自閉症のお子さんを育てている親御さんは、みな日々戦々恐々としているのではないか。我が家は数年前だったら、自閉症の長男は大パニックを起こしていたと思う。3月ごろの休校なんて、とても対処できなかっただろう。幸いなことに、長男はコロナ過で強いストレスを感じていない。親が驚くほど、長男はコロナの変化を受け入れている。もしコロナ過の生活変化で苦しんでいる家庭の助けになったら、と思い、我が家でプラスに作用と思われるアクションを書く。

休校になった頃の因子

・コロナウィルスの情報を本人がある程度理解することができた
・コロナウィルスを“正しく“怖がることができた
・コロナのニュースを見て世間の状況がなんとなくわかった
・休校期間中、妻が私が常に家にいた
・休校により苦手な学校行事(終業式、始業式、運動会)がなくなった

生活の中での因子

・規則正しい生活を崩さなかった
・学校がなくなった時間を潰すためのソフトハードを与えた
 (スカパーのチャンネル、任天堂スイッチ、ボードゲームやパズルゲームなどのおもちゃ、図鑑など)
・普段週末に出掛ける先でコロナに感染するリスクがあることを伝えた
・スマホを使った動画やアプリを楽しむ時間を伸ばした
・大好きな夕飯の登場回数を増やした
・親がコロナのストレスを子どもに最大限見せないように心がけた

これらの中に、はたして処方箋があったのだろうか。
心がけていたのは、長男のストレスを解消ないし軽減させることだった。ダラダラと過ごす時間が増えた長男を強く注意しないように心がけた。「休校下の生活も悪くない」と思わせることに全力を注いだ。
何をしたことが今の安定に寄与しているかハッキリ分からないが、”ストレス<楽しさ”、”自粛で出来ないこと<新たに追加した楽しいもの”、この数式が保たれれば、他の自閉症児も長男と同じようにストレスが軽減されるのではないか。素人考えだが、このように思っている。

自分のことをダラダラと書かせてもらった。今お困りの、自閉症児が安定する手助けになれば、これ以上嬉しいことはない。全ての自閉症児と家族がコロナで疲弊しないことを願う。