金曜日の夕飯はカレー

前回、長男の飲み物に対するこだわりを書いたが、食べ物にもこだわりがある。飲み物同様、小さい頃は制約がとても多かった。未就学期は10程度のメニューで一週間やりくりしていた。食べられるメニューがとても少なかった。成長によって少しずつ解消されているが、今でも続くこだわりはある。

それが金曜日の夕飯の献立。必ずカレーライスを食べる。金曜日のカレーは10年近く続いている。カレーは多めに作り、冷凍して他の曜日にも食べる。低学年の頃までは、金曜日を含めて週5日、夕飯にカレーを食べていた。

日本海軍は、長期の航行時に曜日感覚を失わないように、金曜日にカレーを食べる伝統があると聞いたことがある。ウチは意図せず同じことになっている。金曜日の献立を聞く必要はない。

カレーの味と具材は少しずつ変化している。トマトペーストの有無、肉と野菜の種類など、味付けは変わっている。今、長男のカレーは、金曜日を含めて週2日まで減っている。食べられるメニューは飛躍的に増えた。今では、食に関しては次男よりも好き嫌いがなくなった。

カレーのヘビーローテーションに影響を受けたのは、次男と妻。次男は好きな食べ物ランキングのカレーライスの順位が下がり、妻は外食時にカレーを注文しない。二人ともカレーに飽きてしまったようだ。私はカレー好きなので、外食時にカレーをチョイスするし、毎週カレーを食べられることが嬉しい。以前の甘口カレーは少し物足りなかったが、長男の味覚が変わり今は中辛になったので、美味しく戴いている。妻のつくるカレーは美味しい。

食事の困りごとは自閉症児を育てる家族のあるある話だと思う。成長しても変わらないものがある一方で、緩和されるものもある。ウチでは、『あの頃はいつもカレーを食べていたよね』と話しながら、金曜の夜カレーを食べている。