虹の橋
ゴールデンハムスターの「ハムちゃん」を偲ぶ 後編
動物たちは旅立ったあと、虹の橋を渡り天国へ行くらしい。
そして、自身を愛でてくれた人間が虹の橋を渡った時に出迎えてくれるのだという。
SNSでこの虹の橋の話をよく見る。
虹の橋の話が私は好きだ。
私は無神論者であり、神仏に一切の信仰心を持っていないが、虹の橋は実際にあったら素敵だなと思っている。
ハム愛好家の中の共通言語には、ほかにもハムハムランドというものもある。
これは、ハムスターが逝く天国のことを表す言葉であり、私はこのハムハムランドも好きだ。
ハムちゃんは虹の橋を渡り、ハムハムランドで楽しく過ごしている。
天国の存在は信じていないが、虹の橋やハムハムランドはあって欲しいと思う。
ハムちゃんがいなくなった直後、元気のなかった子どもたちは、
少しずつ別れを受け入れて、元の状態を取り戻してくれた。
『元気な方がハムちゃんは喜んでくれるよね』
そう言う子どもたちに、こちらが涙してしまいそうになった。
子どもたちが元気になったことを、ハムちゃんはきっと喜んでくれているだろう。
ペットは子どもの情操教育に良いと聞いたことがある。
現代の日常において、死と向き合う機会は極端に少ない。
生命から学ぶことは多いのだと感じた。
ハムちゃんと過ごした2年8か月。
短い時間だったが、とても楽しかった。
ハムちゃんもそう思っていてくれたら嬉しい。
ハムちゃんは庭に埋葬した。
日当たりがよく、それでいて静かな場所を選んだ。
床材、カリカリ、ヒマワリの種、ハムぴゅーれの中身(ハムちゃんの大好物。ペースト状の餌)、
ケナフなども庭に埋めてあげた。
これらの大好物を、ハムハムランドでも楽しんでほしい。
さらに、お墓にはかわいらしい花の株を植えた。
庭をきれいに彩ってほしい。
墓守は、ごはん係だった私が務めようと思う。
かなり先のことになると思うが、私が虹の橋を渡った時、
ハムちゃんが出迎えてくれると嬉しい。
そして、子どもたちのことを、ハムちゃんと一緒に見守りたいと思う。
ハムちゃん、ありがとう。
ハムちゃん、これからも元気でいてね。