横浜Fマリノス(1)

長男よ、一緒にサッカーを観ないか?

自閉症の長男は、基本テレビ番組をオンタイムで見ない。最近は、オンタイムの視聴を気にしなくなったが、以前は極度に嫌っていた。何が画面に映るか分からないからだと思う。長男の成長によって解消されたが、このこだわりは自閉症あるあるらしい。
長男はオンタイムのテレビを嫌がらなくなったが、予測ができないことはやはり苦手だ。その意味で、スポーツ中継は長男が好む条件から最も遠い。

以前新横浜に住んでいたので、マリノスは認知している(と思う)。サッカーというスポーツは知っている。

好材料はある。

長男はサッカーが好きで、学校でサッカーボールを蹴って遊んでいる

サッカーは楽しい遊びであって、観て楽しむものではない、と長男は思っているだろう。サッカー観戦は、興味が湧くものとして認知されていない。ボールを蹴る楽しさが失われないように、サッカーにいいイメージを持たせ続けたいと思っている。

マリノスのサポーターである私は、『いつか家族でサッカーを観戦する』という目標を掲げ、子どもたちに”理解活動”を展開している。しかし、なかなか食いついてくれない。

同じく横浜市をフランチャイズとする横浜ベイスターズの認知度は高い。理由は、学校生活で見聞きする機会が多いからだ。
①学校でベイスターズのチームロゴが入った文房具やグッズが配布されることがある。DeNAの財力恐るべし。
②給食に”青星寮カレー”というメニューがある。ベイスターズの寮でつくられるカレーの味を再現したメニューらしいのだが、子どもたちはこのカレーが好きだ。
③友達にベイのファンがいる。

これらにより、長男は『横浜スタジアムへ行ってみたい』と言っている。コロナ禍なので自粛しているが、コロナがなければ足を運ぶことができているかもしれない。私が『日産スタジアムはどうかな?』と聞いても、反応は芳しくない。

マリノスも学校や幼稚園にグッズを提供したりスポーツ交流を企画しているが、悲しいかなエリアが港北区に限定されている。横浜市は全域をカバーするには広すぎて、対象の学校数生徒数が多すぎる。かつて、市内の小学生以下全員にベイスターズのキャップ配布されたことがあり、DeNAはすさまじいな、と感心させられた。Jのクラブにはなかなか真似できない芸当だ。

シーズン中、私はスマホでDAZNの中継を見ている。『よし!』など、声をだして長男の気を引くアクションを試みるが、スマホの画面をのぞきこむものの一緒に見ることはない。サッカーは試合展開がとても速いので、長男が楽しむにはハードルが高いのかもしれない。

一縷の望みは上記の③、お友達からの影響だ。仲のいい子がマリノスのサポーターだったら興味を持ってくれるかもしれない。

長男よ、いつの日か日産スタジアムでサッカーを観よう。君にユニフォームを着せたいんだ。

昨季のACL、シドニー戦。このあと、コロナ禍が到来した