Qアノンみたいな話
Qアノンとは、アメリカで突如出現した極右的スタンスの陰謀論や政治活動のことを指す。
トランプ前大統領個人を熱烈に崇拝する一面もあるという。
Qアノンは、コロナ禍の不安や不満を餌として急成長しているという。
いわゆる陰謀論だ。
Wikipediatより
日本人もこのテの陰謀論は大好きだと思う。
エリア51やらフリーメーソンやら。未知なる何かに支配されているという設定の話は好奇心を駆り立てるのだろう。
私は在日特権けしからんとするナショナリストも同じグループの眉唾話だと思っている。
科学的根拠に乏しく、極端であるという点で、
自閉症にまつわる怪しげな発生要因と民間療法の話はQアノンとよく似ている。
・ 特定農薬の成分が母体に残留することによって、自閉症の発現率が高まる
・ 未就学期にテレビを見すぎると自閉症が発現する
・ 子どもの頃母親から受ける愛情が足りないと自閉症が発現する
・ 体内の水銀を除去すれば、自閉症の症状は劇的に緩和する
・ 自閉症は食事によって症状を抑えることができる
これらの情報は全て嘘だ。
擬似科学かそれ以下の代物で、当事者家族から見たらタチの悪い悪意の誤情報でしかない。
これらの嘘を本気で信じてしまい、適切なケアを受けられない子や家族な少なからず存在する。
100%の親切心で、これらの嘘情報を当事者家族に伝え、
嘘に振り回される当事者家族もいるので、非常にタチが悪い。
私は前述の水銀の話や食事療法の話を何度も聞かされた。
少し話は変わるが、わらにも縋る思いでカルト宗教に堕ちていく親御さんもいる。
自閉症児の周りには多くの落とし穴が存在するので、
親は不安に飲み込まれない強い心を持たなければならない。
自閉症の特効薬はなく、今のところベストアンサーは療育だ。
加えるなら、親子ともに不安とストレスを感じにくい環境づくりだ。
ウチはマンション暮らしの時、子の足踏みと急な叫びに悩まされイライラして叱ることが多かったが、
一戸建てに引っ越しすとこれらの問題行動はなくなった。
できることはたくさんある。しかし、劇的な好転は望めない。
自閉症の研究は進んでいるので、将来的には
自閉症の症状を大幅に抑えられる薬が開発される可能性はある。
開発に成功した製薬会社には数兆規模の売上が約束されるだろう。
ノーベル賞案件だ。
そう考えれば、民間療法がいかに眉唾なのか理解できる。
仮に自閉症を“治す“民間療法が発見されていたら、
ネイチャーに論文の投稿を求められ、全世界で検証が進むだろう。
そうなっていないということは、嘘だということだ。
自閉症の苦しみと不安は非常に大きいので、民間療法やカルト宗教のカモにされやすい。
心を強く持っていないと、喰いモノにされてしまう。
Qアノンに踊らされるアメリカ人を滑稽に感じるなら、
自閉症の嘘情報も疑って欲しい。