2020年、激動の一年
今日12/31を以って、非常事態が続いた2020年が終わる。一年前に、今年がこのような年になることを予想できた人は皆無だろう。基本的には、悪いことしかなかった一年だったと思う。
コロナウィルスへの対応については、普段緊張状態に慣れていないからだろうか、“健常者の社会や障がい者当事者家族以外“が思いのほかバタバタしていた印象がある。自慢ではないが、長年戦時体制のような緊張感の中で生きてきたウチから見ると、“あちらの世界“は最悪の事態への対応力が思っている以上にないのだな、脆いな、と感じた。満足にお出かけができない、人に会えない、など、私たちにとっては10年前からずっとそのような状態だ。思い焦がれた“あちらの世界“が意外と脆いことが分かり、落胆した。一方で、
- 長期休校
- マスク着用
- 生活様式の変更
- レジャーの自粛
- 巣篭もり .etc.
自閉症の長男は、親が驚くほどコロナ禍に順応してくれた。長男の成長を強く感じられた一年だった。
- ルーティンに縛られることなく柔軟に対応できるケースが増えた
- 毎年楽しみにしている行事に行けなくても我慢できるようになった
- みんなが守っているルールを理解して守れるようになった .etc.
捨てる神あれば拾う神あり
コロナ禍によって、長男は成長することができた。コロナウィルスによる環境の変化が、長男に成長を促した。
コロナウィルスが終息したとしても、我が家は非日常の特別対応が何年何十年も続く。だから、我が家にとっては、コロナ禍は大して辛くなかった。今年はコロナ禍でたまたま“ヨソのお宅“も非常事態に陥った。毎日気を張り詰めで生活は辛い、と全ての家庭が知った。ある意味、自閉症の家族の苦しさを、世間が“擬似体験してくれた“特異な一年だ。もう十分だが。
来年は元の状態に戻ってほしい。毎日ナーバスな状態が続くことには、“特別な鍛錬“をしていなければ耐えられないだろう。フツーの家庭には荷が重い。早く元の日常を取り戻し、経済を回すことで、福祉政策の財源を蓄積してもらいたい。
2021年の年末には、明るいことを思い浮かべられていることを期待する。週末、子どもたちを遊び場へ連れて行ける日常が戻ってきてほしい。