約束を破る 嘘をつく 対応が難しい

自閉症の長男は、基本純粋で悪いことをしない。先生からお友達に手が出たこと・悪口を言ったという話を聞いたことがなく、他人に自分が得するように何かさせようという意思すらないと思っている。最近、長男の気になる”悪さ”がある。それは、約束を破ることだ。

具体的には、ゲームや動画視聴時に約束した時間を守らない。ウチでは1日のゲーム時間・視聴時間を取り決めている。残り時間が判るように、子どもたち個々にキッチンタイマーを用意し、始める際にはタイマーをセットさせている。最近、このタイマーに”悪さ”をする。

途中でタイマーを止める
一度リセットし、増やした時間でタイマーをスタートする
タイマーが鳴ってもゲームなどを止めない

”手口”が巧妙になっている。妻とスーパーに行くため留守番をさせると、履行率はぐっと下がる。”検挙”した際の”供述”は、決まって『忘れていた』『間違えた』だ。

嘘は良くないので注意するが、最近『嘘をつく方が普通ではないか』『自分なりに頭を使うのでいいのではないか』と思うようになった。約束を守れない子・嘘ばかり子にしないために注意は絶対必要だが、ロボットのように親の言うこと全てに従うのはちょっと心配だ。

自閉症児を育てる親御さんや支援級の先生に聞くと、『嘘をついて困る』『約束を守らなくて困る』という話は多い。ウチの困りごとはあるある話のようだ。ただ、同年代の子どもはある程度嘘をつくだろうし、不利なことを誤魔化そうとするだろう。私もよく嘘をついていたし、今だって嘘はつく。上手いのではないかとすら思う。社会で生きていく上で、嘘をつけないと生きていけない。正直すぎるのも困りものだ。

要は、塩梅なのだろう。良くない嘘とそうでない嘘を見分けて、前者の”検挙”を心掛けたいと思う。人情刑事を目指す。