長男が見たことのないバラエティー番組を録画することが増えた。番宣を見て面白そうな番組を見つけると録画予約する。興味のある対象範囲はかなり広がった。しかし、彼独特のテレビの見方は変わらない。長男が見たいのは、好きな番組ではなく、好きな番組の１シーン。何年もブレることなく続けている。興味が広がるのはいいことだが、いびつだなぁ　～

自閉症児にとって「空気を読む」ことはとても難しいと聞いたことがある。概念的なもので可視化されていないためだ。そもそも”それが何のことか分からない”のだという。長男も空気を読めない子だった。そんな長男が最近、少しずつ場の空気を察したような行動を取るようになった。日本人だけが使えるこの”超能力”を長男は身に付けつつある　～

「オリンピックってやるの？今年はプールに入れるの？」オリンピックのことをほとんど知らない長男から質問された。クラスの誰かがこのような話をしていたのを聞いたのだろう。ウチの中でオリンピックが話題になることはない。スポーツに興味はなく、ニュースも見ないからだ。私も開催中止にそれ程興味がない。どちらでもよいが、子どもたちから好きなことを奪う決定にはなってほしくない　～

東京五輪を開催するか中止するか日本国内を二分してもめているが、ウチでは五輪よりもやるかやらないか気を揉んでいる案件がある。プールだ。水着で出かけて遊び終えたら濡れてまま帰る。安価で遊ぶことが出来る。昨年は営業しなかった。今年は営業するのだろうか。五輪とは違い、ウチでは皆”開く”ことを願っている　～

過去の録画番組を繰り返し見ることを好み、新しい番組を見ようとしないのが長男の過去のテレビ視聴スタイルだった。長年変わらなかったスタイルが変わりつつある。見たことのない番組に興味を持つようになった。番宣やCMを見て興味を持った番組を、積極的に録画している。たかがテレビだが、長男が多くのことに興味を持ってくれるように変わった　～

長男は、本人が納得して設定したルールなら、しっかり守ることができる。ただ、最近、ルール破りが多発して困っている。動画視聴とゲームの際にそれは起こる。1日の設定時間を破ってしまう。親を欺こうと必死で策を巡らせる姿には、成長は感じる。昔は、言い訳や屁理屈もはなかった。抗弁できるまで成長したと考えることもできる。最良の対応は何だろう　～

現代っ子の長男は、iPadを巧みに使いこなす。自閉症児であってもタブレットの操作に支障は全くないようだ。ただ、調べものの際には本を使う。タブレットよりも図鑑やガイドブックを好む。特定のものを調べるわけではなく、なんとなくページをめくる”ながら見”も好きだ。目的のものを調べ終わった後も本を読んでいることが多い。いい習慣なので、長く続いてほしい　～

今年度の特別児童扶養手当支給対象から外れた。先日、児童相談所で支給判定のための問診を受けたのだが、その際の応対が”よかった”為に支給の必要がないと判断されたようだ。初回の問診の際は、ずっとひっくり返って大泣きし、支援が必要であることを示した。あれから数年で長男は立派になった。困りごとがないほど成長してくれた長男に感謝　～