防災の日 もしもの時、我が家はどう避難するか

自閉症の家族を持つ者としての、災害への心構え

台風シーズン到来 自閉症家族の避難計画

今日は防災の日。以前、製造現場に近い職場にいた頃は、毎年避難訓練をしていた。学校ではちゃんとこの時期に訓練をしているようだ。避難訓練に参加するのは少し面倒だが、やって損はないと思っている。南海トラフ地震は必ず起こると言われているからだ。

妻は、コロナが猛威をふるう前の2月に事務のパートを始めた。業務内容や待遇の他に気にしたのは、万が一の際、徒歩で帰宅できるか、津波でさらわれることはないか、という点。
私は約一年前に転職したのだが、転職先選びの際には前述のことを考慮した。自閉症の長男を抱える我が家にとって、防災は現実的で日常的な問題だ。

そう考える最大の理由は、家族で避難所へ逃げる選択肢を捨てているからだ。

当事者家庭には理解してもらえるのではないか。「この子を連れて避難所へ行けるのか」。同じ考えのご家庭は少なくないと思っている。東日本大震災以降、地震や風水害のたびに避難所のトラブルを調べている。理由は、ウチと同じ自閉症や障害を持つ家族がどう行動し、どんな目に遭ったか、知りたいと思っているからだ。現に、どの被災地においても、自閉症の当事者にとって避難所は居心地のいい場所ではなく、家族も肩身の狭い思いをしたようだ。ウチが避難所へ行っても同じ思いをするのは、想像に容易い。

避難所へ行かず、いかに命を失わないか。これが我が家の命題だ。
もう少し掘り下げると、長男と自分以外の家族をどうすれば避難所へ行かせられるかもしくは、自宅に残る長男と私はどうやって生き延びるか、
具体的な方法を考える必要がある。

南海トラフ地震は予知こそできないものの、確実に起こると言われている。東海地震や首都直下地震、場合によっては火山の噴火なども複合的に起こることを想定しなければならないかもしれない。数十年のスパンで考えれば、日本は何かしらのカタストロフィを経験するのだろう。

大した構えは取れないが、自分でできる対策はそれなりに講じているつもりだ。
自宅防災を想定し、太陽光パネルの設置や上水道タンクの設置など、多少値の張る対応を施している。
半分趣味を活かした形だが、有事の際の使い勝手を考慮して、車は四輪駆動を買うと決めている。
会社から家まで約30キロ、大きな余震が起こる前に、5~6時間で帰宅するルートを概ね頭に入れている。
趣味の長距離走も、考え方によってはいざという時に備えた体力づくりを兼ねている。災害がいつ起こるか、現代の科学をもってしても予知することはできない。でも、準備することはできる。常に最悪の事態を想定し、それが起こらなければラッキーだと考えればいいと思っている。

地震などの大災害に直面した際、親としてやらねばならない最大の務めは、子どもたちを生かすことだろう。更に、父親としての務めは何かと考えれば、家族を生かすことだろう。誰かの命を捨てなければならない局面になった時、捨てる役を担うのが父親の務めだと思っている。

ただ、いざその瞬間を迎えた時、自己犠牲の行動を取れるのか、自分にその勇気と覚悟があるのか、正直なところあまり自信がない。おそらく、人一倍育児で苦労し子どもに愛情を注いでいる妻は、考えることなく瞬時に身を挺すことができると思う。私はそれよりも早く行動に移す必要がある。極論なのは重々承知なのだが、普段から、命を捨てる覚悟を持つ必要がある、と思っている。ただ、今のところ、その覚悟は持ち合わせていない。

9/1や3/11には、未曽有の大災害が発生した時自分に何ができるか、考えることにしている。今日も一応考えた。今年はコロナウィルスを想定しなければならないので、防災や避難の問題はより厄介になる。本格的な台風シーズンを迎える。コロナ禍において、非常時にどう行動するべきなのか、注視したいと思っている。

常に最悪の事態を考えて対応する。生命の危機すらも想定する。