［初］放課後、友達と遊ぶ（2）

人生初、友達の家に行って遊ぶ

自閉症の長男は、過去にはできなかったこと・想像すらできなかったことに、次々と挑んでいる。放課後、友達と遊びの約束した話の後編です。

最初に誘ってくれたのは、お友達のようだ。「今日の午後遊ばない？僕の家で遊ばない？」と言われたという。長男は二つ返事で了承した。これも、我々親にはなかなか想像できない反応だ。今まで友達の家に行く経験が皆無だった長男が、あっさり友達の家へ行く。今までも抵抗感があった訳ではないのだろう。

近くの公園で待ち合わせをし、そのお友達の家へ行ってゲームをするという。長男が好きな大乱闘スマッシュブラザーズで遊ぶようだ。長男は、操作しやすいように自分のコントローラーを持って出かけた。妻が「ついて行こうか？」と聞いたが、長男は断った。一人で公園へ行き、友達と合流し、友達の家へ行くことができた。

スマブラの対戦では、ほとんど勝てなかったようだ。長男は負けることが嫌なので、次男や私とあまり対戦しようとしない。負けて帰ってきたのだが、長男は

「◯◯君、強かった。ちょっと悔しい」

「僕は全然勝てなかった。でも楽しかった」

「次は勝てるといいな」

勝敗にこだわるあまり対戦ゲームが苦手な長男が、あっさりと負けを受け入れることができた。勝ちにこだわるのは、家族に対してだけなのかもしてない。長男は”打倒お友達”を掲げ、スマブラの対戦モードで腕を磨いている。長男の思わぬ成長を感じることができて嬉しい。

以上は初回の話であり、この投稿をしている日時点で通算３回遊びに行っている。直近の回では、待ち合わせをせず直接お友達の家へ行くことができた。その際は、お友達の数が増え、長男を含めて3人で遊んだという。

人生初が思わぬかたちで現れた。お友達の存在が、長男を成長させてくれた。

日々、小さな成長の芽を見つけることができる。その芽を見つける楽しみにハマっている。