ゲーム中毒
自閉症児はゲーム中毒になりやすいと主治医に言われました。最初に与える際、十分注意しましょう
主治医の先生から、ゲームを覚えるとそればかりやるようになってしまうから、極力ゲームから遠ざけた方がいい、と言われたことがある。4〜5年ぐらい前、会う度に言われていた。小学生になる頃にゲームを始める子が多いのだろうか。
その当時テレビゲームなどやっていなかったが、一つ言いつけを破り遊ばせてしまったものがあった。ゲームセンターのメダルゲームだ。雨が降った時の出かける場所や散髪の予約時刻まで時間わ潰す方法としてメダルゲームを多用していた。一回300円と決め、この額で払い出させるメダルで遊ばせていた。だいたい2〜30分ぐらい時間を消化することができ、且つゲームセンターはショッピングモールに必ずあるので、多用してしまっていた。
主治医に言われた通り、自閉症の子はゲームにのめり込みやすい。我が子もそうだった。「メダルゲームをもっとやりたい、毎週遊びに行きたい」と言い、ダメだと言うと大泣きした。また、やや突き放して「300円以上メダルが欲しければ、自分のお年玉を使いなさい」と言うと、惜しげもなく千円をメダルに換金してしまった。
「先生の言いつけを破ってしまった」「やはりゲームはよくなかった」と後悔した。メダルゲーム中毒になりかけた長男を守ったのは、妻の必死の訴えかけだった。メダルゲームをやりたくて大泣きする長男に、「ルールを決めて遊ぼう。時間やお金を無視して遊びたくなるのは、ゲームの病気になりかけているから」「お母さんはそんな◯◯くんになってほしくない」と涙ながらに説明した。長男はその日はかなり泣いていたが、30分ほどすると納得し、自分から「月に一回でいいよ」「メダルゲームは◯◯(ショッピングモール)と△△(大型スーパー)へ行く時だけね」と言ってくれた。
以降、メダルゲームで困らされたことはない。
必ず300円で終える、その300円も自分のお小遣いから出す、メダルゲームで遊ぶ場所は上記の◯◯と△△だけ。
これらの約束を破ったことはない。去年のクリスマスに任天堂スイッチをプレゼントした。メダルゲームで約束を守れることが、家庭用ゲームを買い与える大きな理由になった。長男は、スイッチは平日1日40分迄、週末は1時間迄、という約束をちゃんと守ってくれている。次男も同じルールで遊んでいて、ルールを守ってくれている。
あの日長男に必死でゲームとの付き合い方を説いた妻に感謝している。妻の努力がなかったら、今頃我が家はどうなっていたことか。考えると恐ろしい。