仲のいいお友達をつくる (1)
長男はたまに乱暴な言葉を使いたがるものの、心根は優しく、穏やかだ。最近は友達と仲良く関わることができるようになった。妻の育て方がよかった、と言えばそれまでだ。要因の99%はこれだと思っている。
長男自身や周囲の関わりをまとめて、優しい子・友達と仲良くできる子を育てる手法を”勝手解釈”で無理繰り編み出してみようと思う。
困った時には頼れる大人に頼る
小学校入学後、長男に早く理解させたかったことがこれだ。一年生ではこれができなくて、かなり苦労した。
困り事や要望は先生に相談する
最初は語彙が足らず、上手く伝えられなかった長男だったが、次第に先生が対応してくれることを理解できるようになった。『困った時は先生に言えばなんとかなる』と理解し、不安が減った。先生だけでなく、親に対しても上手く頼れるようになり、安定した。
不満を感じていたりサポートしてほしい予定があれば、事前に相談する
これが出来るようになって、不確実な未来に対する不安が大幅に減った。健常児は、放っておいても困っていることを人に伝えられる。自閉症児には上手くできない子がいる。これによって、ストレスはかなり減らすことができる。
自分の世界とお友達の世界を理解し、干渉しない
自閉症児の特性に、他者との関わりに関心を持たないことがある。長男も例に違わずそうである。基本、自分の世界を楽しみ、お友達の世界に乱暴な干渉をしない。長男と仲のいいお友達も基本同じスタンスなので、揉め事が起きにくい。この点は健常児と大きく異なる。人間が全て自閉症児のこの特性を持っていたら、戦争や争い事はほとんどなくなるのにな、とたまに思う。
話を戻す。
お友達との接し方で、長男が心掛けている(と思われる)ことがある。
まずは自分の勉強や遊びに一生懸命取り組む
この時に関わる他者は、基本、先生になる。先生から情報をもらい、また自分で様子を確認し、お友達の状態を確認する。
お友達の“世界“は基本邪魔しない。お友達が自分を求めるまで待つ
お友達に“接触“していい状態かどうか見極める。最初は先生にその見極め方を教えてもらっていた。今では自分で見極められるようになった。
お友達には優しく、下級生にはお手伝いをしながらより優しく接する
これは誰かが教えたわけではなく、気がついたら長男自身がこのスタンスになっていた。
お友達の”見分け方”
大人は自然と、人によって人付き合いの方法を変えている。基本、接しやすい人と接し、苦手な人とは距離を取る。
長男もある程度、人付き合いに関して見極める尺度を持っているようだ。長男は自分で下記を見極めるられるようになった。
■気の合うお友達とは仲良く接する。冗談を言っても大丈夫。外遊びは気心の合う子を誘う(誘われる)
■気の合わないお友達とは相手本位で対応する。求められたら相手をする。相手の“世界“を尊重する。
■苦手なお友達とは基本距離を取る。距離を取ることで無用ないざこざを起こさない。困った事態が起こったら、先生に相談する。
ここでいう“気や気心“とは、フィーリングが合う、という感覚だと思っている。
言い換えると、自分と似たタイプの子、だろう
長男は、自分よりも少し知的に秀でていて、優しい性格の子と気心が合うようだ。
長男が自分で見つけた処世術が3番目だ。手が出てしまったり、嘘をついてしまう子が苦手だった。
慣れない頃は、まともに応対をして傷ついて、よく泣いていた。
自分なりに学んで、適度な距離の取り方を会得したようだ。
次回は、子どものタイプと親の関連性、どのように子どもと接するべきなのかを”勝手解説”したいと思う。