ウチの子はサヴァンじゃない(多分)①

発達障害・自閉症=特異な能力者 ではありません 困りごとの方が圧倒的に多い点がドラマと現実の一番の違いです

ドラマでは「グッド・ドクター」「ATARU」など、映画では「マーキュリーライジング」「フォレストガンプ」「レインマン」など、自閉症と思われる主人公が驚異的な能力を発揮する作品が数多くある。並外れた能力ないし能力を持つ人に、ギフテッドやサヴァンという名前が与えられている。サヴァン症候群について、説明すると、

サヴァン症候群 : (出典:Wikipedia)
知的障害や自閉症などの発達障害等のある人が、その障害とは対照的に優れた能力・偉才を示すこと[1]。また、ある特定の分野の記憶力、芸術、計算などに、高い能力を有する人を示す。
~能力の例
 サヴァン症候群の能力として、主に記憶能力、カレンダ一計算(Calendar calculating)、数学・数字能力(Mathematicaland number skills)、音楽、美術、機械的能力又は空間的能力(Mechanicalor spatial skills)がある[3]。サヴァン症候群の児童で最も多い能力は「記憶」に関する能力で、次に多い能力が「カレンダー計算」であった

「アンビリバボー」や「世界仰天ニュース」など、実話をもとにしたエピソードを紹介するタイプの番組で、度々取り上げられているように思う。私はフジテレビの「ベストハウス」でサヴァンをトピックス立てて紹介していたことをよく覚えている。私はちゃんとした知識を持っていないが、障害によって使用できないもしくは欠損している脳の機能を補うために、特異な能力が発揮される、というようにざっくり理解している。

自閉症の当事者家族として、困り事がある。当事者とそうでない人の認識違いによるものなのだが、

自閉症=特異な能力を持つ人(人によってはサヴァン)” 
そして、
自閉症の人は皆何かしらサヴァン的な能力を持っている”という”誤解”だ。

先天的な困難を補うために発出し、健常者から見て特異な能力者として捉えられるのがサヴァンだと思っています

忘れがちなことですが、サヴァンとされる方々もおそらく何かしらの困難を抱えて生活しています

自閉症の当事者ではない友人や家族から「何か素晴らしい能力がきっと見つかる」「○○くん(ウチの長男)の得意なこと(≒能力)は何なの」と聞かれることがある。前述の”誤解”を持っている人は多いと思う。私だって、長男が赤ん坊の頃は”誤解”していた。アベンジャーズ的、TBSドラマ「SPEC」的なふわっとした捉え方をしがちだ。このように感じる当事者家族は私だけではないと思う。

しかし、うちの子にはそのような能力はない。いまのところ見当たらない。実際には、特異な能力を持たない自閉症の方が、圧倒的に多いのだ。ただ、この”能力”を、”こだわり”や”傾向”、”趣向”と変換すると、大半の人に該当するのではないかと思う。

長男の場合は、視覚的な記憶力だ。

次回、長男の傾向を説明します。
視覚的な記憶力が強いですが、特殊能力と言えるほど驚異的なものではありません。
大半の自閉症児が持つ傾向は、サヴァンと呼べるものではないでしょう。

②につづく