自閉症初日 ~前編~

自閉症に気付けたのは、こだわりが強かったから。辛かったけれど、早めに判ってよかった

我が家は神奈川県横浜市に居を構えている。横浜市にはかなり高度な療育を行うことが出来る某施設がある。3歳児検診の結果を元に、某施設で長男を診ていただくことになった。妻、長男、私と産まれて間もない次男を抱っこして療育施設へ向かった。当時、長男の発育に不安を感じていたので、自閉症の知識はそれなりに仕入れていた。ただ、実際に療育を行なっている施設へ行くのは初だった。スペースや日課が、子どもたちに理解しやすいよう「構造化」されていることがとても印象に残った。

長男の様子を少し診て、応対して下さった先生は自閉症スペクトラムだとおっしゃった。しかもかなり、自閉度が高い(濃い、というのか)とも言い、ある程度知見があればすぐ分かる程長男の自閉症は強くはっきり現れているのだと付け加えられた。正直なところ、覚悟はしていた。驚きはあまりなく、「やはりそうか」と思った。ただ、予想はしていたが、ショックは大きかった。妻は涙が止まらず、私は次男をあやすことで平常心を保とうとしていた。以降のことは別のテーマで改めて書きたいと思う。

想像はしていたが、ショックだった。最初の受け止め方は大事です。

先生のおっしゃった、「知見がすぐ分かるほど」だが、今になって思えばその通りだ。今の我々夫婦が以前の長男を見たら、おそらく0歳のうちに兆候を掴み、子どもが不安を感じない育児ができたと思う。思い返すと、自閉症児に対してやるべきではない生活習慣が当時はとても多かった。親が長男を不安にさせていたことを、今でも申し訳なく思っている。

小学校や幼稚園で「扱いにくい子」は結構いるようだった。その子のお母さんは色々困り事や不安を話していたが、パッと見て因子のある子かどうかは大体わかる。しかし、我々、特に妻は「自閉症の傾向があると思う。専門家に相談した方がいい」と言えず、悶々とした。

スタートは早いに越したことはない。少しでも早く療育を受けることが大事だと思いました

気が効かないけど、できないことが多いけど、自閉症だけど、長男は優しいお兄ちゃんです